ランニングによる障害①
- 投稿者:遠藤 徹
- [ 日々の出来事 ]
- 2015年1月9日
巷ではマラソンブームですが、ランニングによる下肢の痛みが生じることが
しばしばあります。
中高生におこる障害の一つに「シンスプリント」と呼ばれる障害があります。
運動時や運動後に、すねの内側後方のあたりに広く痛みがおこります。
脛骨(けいこつ:すねの骨)の表面を覆っている膜(骨膜)が
周囲の筋肉が繰り返し使われ、牽引されることでおこる炎症です。
脛骨過労性骨膜炎とも呼ばれています。
スポーツ障害の多くが過度の使い過ぎによるところが多いですが、
この疾患もそうで、急激に練習量が増えたり、固い地面での練習で衝撃が増えると
おこりやすく、足の形や柔軟性の低下なども悪化の原因になります。
痛みが強い場合は、運動量を減らし、運動後はアイシングを行います。
痛みや炎症をを緩和するたに外用薬や消炎鎮痛薬の内服を行います。
足の形を保つために足底板と呼ばれる靴の中敷きのようなものを作成し
装着することもあります。
下肢の筋力トレーニングやすとれっりを行うことで再発を予防していきます。
当院でも筋力トレーニングやストレッチの指導、物理療法による疼痛の緩和などの
リハビリ治療を行っています。
疲労骨折も足におこりやすいので鑑別が必要な疾患でもあり、
注意が必要です。