偽痛風
- 投稿者:遠藤 徹
- [ 日々の出来事 ]
- 2014年9月17日
痛風はご存じの方は多いかもしれませんが、
痛風と似た関節痛を起こす疾患に偽痛風と呼ばれるものがあります。
突然、膝や手首の関節が腫れて痛みが出ます。
急に関節痛が起こる疾患ですが、痛風とは原因が異なります。
関節内にピロリン酸カルシウム(CPPD)と呼ばれる物質が
沈着して炎症を起こして症状が出現します。
時には全身の熱がでることもあり、他の感染症と鑑別が必要なこともあります。
診断は、レントゲンを撮ると、関節の隙間(実際は膝では半月板がある)に
カルシウムが沈着した様子が写ることがしばしばあります。
関節液(いわゆる関節の水)を注射器で抜いて、顕微鏡で調べると、
CPPDの結晶が確認されることで診断がつきます。
治療は、自然経過で炎症が治まることも多いですが、
痛みが強いので、痛み止めの薬を飲んだり、湿布を貼ったりすることが多く、
時には関節に注射することで痛みを緩和します。
高齢者に多いので、ご年配の方が、急に強い関節痛と関節の腫れをうっえられた時には
考えられる病気の一つです。
聞き慣れない名前かもしれませんが、結構頻繁に見かける疾患ですよ。